2010/07/10

WEST POINT

WEST POINT、ウエポン。とは・・・


先日、奈良のIMPERIAL'Sの安福さんと
電話で話していたときに、ふと出た話題です。


何度か生地屋さんから説明を受けたこともあったんですが
どうもちゃんと聞いていなかったようで、
曖昧な説明しか出来ませんでした。
記事にしてしまえば、理解を深める事の出来る良い機会だと思い
早速、岡山に電話してみました。


僕の様に、
何となく把握していた方、全く知らなかったという方の為に
簡単にご説明させていただくと、
いわゆるウエポンという生地は
生地の組織である縦糸が双糸(そうし)と呼ばれる
2本の糸を撚った糸で構成された
綾織りの生地である、との事です。


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右綾・左綾共に(縦糸/双糸)→ウエストポイント
右綾・左綾共に(縦糸/単糸)→チノクロス
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通常この双糸を使用した綾織りの生地は
右綾の物が殆どで、現在、ウエポンと呼ばれる生地の多くは
横糸も同様に双糸を使用した右綾ものが多い様です。


そもそも、何故ウエストポイントと呼ばれるかというと
アメリカのニューヨーク州ウエストポイントにある
陸軍士官学校の制服等が、
この縦糸双糸使いの丈夫な生地を使用していた事から
同じ様な特徴を持つ素材を愛称でウエストポイント、
略してウエポンと呼ぶ様になったそうです。




ここでいよいよCAGE-LOWの看板商品の一つでもある
CHINO TROUSERSのご案内です。




現在、店頭にてお買い上げ頂けるCHINO TROUSERSは
初期の物よりも股上を深く設定し、すっきりとしたシルエットになっています。



では、CAGE-LOWのトラウザーズは
現在、素材は何を使用しているかと言いますと、
なんと『CHINO CLOTH!』です。

さんざん、ウエポンのうんちくを語りながらも
縦・横共に単糸(たんし)使いのチノクロス、しかも左綾です。

実は2008年スタート当時から
上記しましたウエポンを使っていたのですが、
このような記事を書く事になるとはつゆ知らず、
1年程前に、生地を変えていたのです。
※店舗様にお渡ししているカタログにはWEST POINTと
初期のカタログの内容のままでお渡ししていました。申し訳有りません!

素材変更の理由としては
『オールシーズンものとしては、ちょっとごつ過ぎませんか』
ワンウォッシュしてあるにも関わらず『これって洗ってあるんですか』と、ご指摘、ご質問が多かったので
馴染みのあるチノクロスの方が、より多くの方に満足して頂けるのでは?という事で
変更に踏み切った次第です。




ディテールの変更は初期の物から変わらず、
・オリジナル錫製釦


・オリジナル刻印入ピンロック式(片爪止)ファスナー


・ポケットスレーキ・腰裏生地、オリジナルプリントS/Z撚りヘリンボーン


・手切り細玉縁ポケット


・流し込みベルトループ


・イン&アウトシーム巻縫い(還縫い)
・小股巻縫い(本縫い)*画像取り忘れました、、
等で、40〜50’SのU.S MILITARYらしいディテールが満載です。




以上、長々とお付き合い頂き有り難うございました。
次回、デリバリーは8月中旬以降となりますが、
店頭で見かけた際等は、生地感も含め
ディテールもチェックして頂けると幸いです。